【はじめに】
文明の発達やコロナウイルスによって運動機会がガクッと減ってしまい、フィットネスブームと言われる現代。
とりあえずウォーキングから始める人も多いのではないでしょうか❓
歩くにあたって踵が大切だということは知っていても「なぜ必要なのか?」というところについては分からない方が大半であると思います。
歩行は簡単そうですが、本来複雑で動作レベルが高い動きとなります。解説が少し難しくなるとは思いますが、その点はご了承いただきますようお願いいたします。🙇
【歩行はジェットコースター】
高所恐怖症の方でも一度はジェットコースターに乗ったことがあると思います。(乗ったことなくても大丈夫です。笑)
大切なのはジェットコースターのエネルギーの原理です。
ジェットコースターは高い位置から勢いよく滑り落ちてきて、その勢いを利用してまた高い所に登るという事を繰り返します。
中学生の時に勉強したと思いますが、「位置エネルギー」と「運動エネルギー」が繰り返し変換されて運動が継続しているという事です。
このシステムは歩行も類似しており、左右の足で交互に上下運動を繰り返し、位置エネルギーと運動エネルギーの関係を利用することで効率の良い運動を実現しています。
上記の画像を見ていただければわかる通り、歩行では重心が2cmの振れ幅で上下動を行なっています。
踵をついた時は重心が最下点ですが、真ん中にきた時が一番位置が高くなっています。この持ち上げられた重心は身体の回転運動によってジェットコースターのように下降しながら前方に進んでいきます。
この運動は重力が働くためなので、それによって効率の良い歩行がもたらさせているんですね❗️
【歩行の分類】
歩行は細かく分けると1歩行あたり8周期に分けることができます。
さらに、大きく2種類に分類することができますので、それについて展開を進めていくこととします。
その大きく分けた2種類とは、、
『立脚相』と『遊脚相』になります。
「立脚相」は足が床面に着いている期で歩行の60%
「遊脚相」は足が床面から離れている期で歩行の40%をになっています。
ただし、立脚相の最初と最後には両脚が地面に設置している『両脚支持期』が10%ほど存在します。
【ロッカー機能のメカニズムと重要性】
ロッカーとは「揺り軸、揺りてこ」と言われます。揺り軸とは揺り木馬の下についているものです。
この機能がしっかりするかどうかで歩行においての効率が全然変わってきます。
そのロッカー機能には3つの軸があります。
①heel rocker(踵) ←今回解説するのはココ
②ankle rocker(足関節)
③forefoot rocker(MP関節)
【ヒールロッカーの役割】
最初にものすごく簡潔にいうと『ヒールロッカーができないと、その時点で正常ではない』です。
先ほども説明した通り、踵接地時には重心が最高地点から一気に最下点まで落下してきます。その高さが2cmであっても凄まじい衝撃なので甘く見てはいけません。
もし、全く衝撃吸収機能がなければ骨や関節、内臓、脳にわたり深刻なダメージを負ってしまいます。
そうならないために、踵接地時に活躍する筋肉は※遠心性収縮を行い、衝撃の吸収に用いられます。
※遠心性収縮...筋肉を伸びながら使う状態。エキセントリック収縮。
この機能がしっかり働くことで、歩行の負荷は通常であれば1.2倍程度まで抑えることが可能です。
1.2倍を50キロある人で計算してみると、、
50×1.2=60kg となります。片足から60kgの負荷がちゃんと歩けていて抑えられる負荷量なのです。
つまり、しっかり歩けなければ吸収できる量が減るため2倍にも3倍にもなりうる可能性があるという事です。
仮に2倍になったとしたら歩行で足をつくたびに100kgかかるのです。
おろしくないですか?1日5000歩歩くとしたら、、💦 しっかり歩けるって本当に大切ですね。
しかし、これだけでは問題があります。活躍する筋肉が全て衝撃吸収に動員されている状態では身体は前に進んでくれず、効率の悪い歩行になってしまいます。
そこで関節以外の場所である踵を使ってくるくるっと前方回転を実現させているのです。
以下のような
「ペタペタ/すり足歩行」
「つま先歩行(踵の上がった靴も含む)」
という方は一番最初のヒールロッカー機能が破綻しているため、次のアンクルロッカーに繋がらず足が出るたびに能動的に脚を前方に運ばなくてはいけないのです。
つまり、最初に述べた通り「ヒールロッカーができないと、その時点で今後の歩行全て正常ではない」ということです。
【ストレッチやピラティスとの関係性】
「ストレッチとの関係性」
踵から着地するためには足関節が背屈(甲の方に曲がる)する動きが必要になります。
今回の踵接地で見ると最低でも底背屈0°にできる必要があります。
ふくらはぎがパンパン、アキレス腱が硬いという方でこの背屈方向に足を曲げることが苦手ない人は多いです。
解決策としてなぜそのような状態になってしまったのかの、『なぜ』の部分を解決する必要がありますが、同時進行で行うべきはストレッチになります。
日々ガチガチにしているのでそこを少しでも動かしやすくしてあげることで、立ち方や歩きの変化が出ます。
また、むくみが気になる方もふくらはぎがパンパンな方が多いです。リンパや血流を良くするためにもストレッチの存在は欠かせません。
「ピラティスとの関係性」
ピラティスにおいてマシンではフットワークといった足関節の動きを良くするムーブメントが存在します。
マットにおいては足関節の動きは少なくなっています。しかし、足関節が硬い理由は足関節だけではありません。
骨盤の使い方や股関節の制限、上半身の不安定性などが絡んできて足関節を硬くしてしまっているケースが多く見られます。
そのような自分自身の体の扱い方を学んでいくことで、徐々に足関節だけでなく多くの関節や筋肉の不調が解消して行きます。
☆ピラティスとは?について詳しく記載してありますのでオススメです☆
【おわりに】
いかがでしたでしょうか?
今回は歩行Part1ということで踵接地について解説して行きました。筋肉の話はあまりしませんでしたが、なぜ踵から着くことが大切なのか伝わっていたら良いなと思います。
足首はそこだけの問題ということは少ないです。どこかしら不良な点があり、その代わりに硬くしているという可能性が考えられます。
ストレッチやピラティスを通して今よりももっと負荷が少ない歩行を目指して行きましょう!
次回以降、歩行の続きをアップして行きますので楽しみにしていただければと思います!
【ストレッチ/ピラティス予約方法】
お電話(027-341-6223) ※施術中だとすぐに対応できない場合があります。
インスタグラム(aimhigh_stretch)のDM
下記サイト(ホットペッパー)より承っています。 ※こちらは24時間対応中
皆様のご来店をお待ちしております。